馬が合いたい大学生

競馬の予想やレース回顧、現地での様子をつらつらと書いていきます

11月9日 武蔵野ステークス予想(おまけ:デイリー杯2歳S)

7月以来となるブログ投稿になります。最近はもっぱら、「同じ誕生日」というだけで応援しだした田辺裕信騎手を追いかけ続ける変態に成り果てましたが、久しぶりにどっぷり予想したので記事にしていきたいと思います。

 

まずは近年の傾向から。ここ5年では2017年を除き前半3Fが34秒台と入りが速くなっており、17年も良馬場で35.1秒とペースが流れています。スタート地点が芝コースのポケットであるため、そこでの加速⇒惰性でのスピード維持によってこのハイテンポが作られていますが、これによってどの年も勝ち馬には速い上がりが求められる傾向が出ています。

 

■展開予想

今回のメンバーで、逃げに出るのは⑧ドリームキラリと見て間違いないでしょう。陣営もマイペースでのレース展開を見込み、望んでいます。そして、今回のレースでポイントとなるのが、これを追いかける先行集団と見ています。以下に候補を列挙すると、

 

①グル―ヴィット

②デュープロセス

⑤エアアルマス

⑨タイムフライヤー

⑩マジカルスペル

 

と見られます。まず①グル―ヴィットは、春から転向した芝での走りを鑑みて、ダッシュ力という点からも出たなりで先行してくることが予想されます。続いて②デュープロセスは、調教師のコメントからも前走より行き脚をつかせてくるとみられ、内枠を利して好位を取りに来るでしょう。

 

そして注目したいのが⑤エアアルマスです。この馬は、2走前のエニフSで砂をかぶった前半は完全にレースを嫌がり、外に持ち出した直線だけの競馬で勝利、という奇想天外な勝ち方をしています。「砂を被る」ことが極端に影響するのを踏まえてか、前走は鞍上がスタートから外目の2番手を取りに行き、直線でもそのまま押し切って連勝を収めました。

 

今回、ドリームキラリが作りたいペースは欅Sのような35秒後半のゆったりした流れと見られます。これを番手で追走できれば、エアアルマスとしても願ったり叶ったりです。しかし、そんな悠長なことをしていると、今回は好位先行集団に人気所が固まっており、なおかつ内枠なので砂を被る危険性があります。前走を踏まえると、一か八かの直線にかけるよりも、「ドリームキラリを突きながら外の2番手」を選ぶのではないか、と考えます。

 

すると、ペースは35秒前半から35秒を切る程度の例年並に落ち着くとみられ、今年も末脚がしっかり発揮できる馬の台頭が見込めます。この視点から、印、そして買い目を発表していきます。

 

■印、買い目

◎ワンダーリーデル(牡6・横山典弘

 

この馬の魅力は近3走で馬場状態を問わず35秒台の脚を使えていることです。戸崎騎手に乗り替わった3走前・欅Sでは、ドリームキラリが作った流れ、1着には後のGⅠ2着馬・アルクトスという状況で3着に食い込み、ハイペースとなった次走・アハルテケSではオープン昇格後初となる勝利を収めました。特徴として、追走の位置取りこそ変わらないものの、スローでは一瞬の加速力に欠けて届かない、という点が挙げられ、今回レースにピタリとはまりそうな1頭という印象を受けます。鞍上はテン乗り、しかも横山典弘騎手と未知の部分はありますが、十分このメンツに通用する力があると見ています。

 

サンライズノヴァ(牡5・森泰斗)

 

前走・MCS南部杯では、内枠を利して鞍上・吉原寛人騎手が巧みな手綱さばきを披露。交流GⅠ初制覇を果たしました。しかし、陣営も想定外だったのかこれが祟って今回は斤量59キロ。府中の番人として多くの別定戦をこなしてきたこの馬にとっても、未踏の領域に脚を踏み入れることとなります。とはいえ、前走時534キロの馬体が示すように大型馬であり、58キロまでは好走歴があって克服済。戸崎騎手の負傷によって船橋・森泰斗騎手に乗り替わりましたが、地方騎手のポジション感覚は後方一気が主流だったこの馬にとってはプラスに働くはず。中ごろの枠で前走の再現、とはいかないまでも、経験を生かして後方手前での走りができれば、連覇も圏内にとらえられるはずです。

 

▲カフジテイク(牡7・福永祐一

 

サンライズノヴァ同様、こちらも満を持しての府中参戦といったところでしょうか。長期休養から明け、中山、京都の1200と適性とは言えない条件でも末脚を繰り出し、衰えを感じさせない走りを見せています。芝スタートの1200を使ったことで、今回のレースでも追走は楽になるはず。再び長い直線を切り裂く脚が見られるのか、現地での観戦が楽しみな1頭です。

 

△エアアルマス、スウィングビート

 

エアアルマスについては、先述の通り前走で好位から抜け出しての圧勝があり、位置取りに左右される馬ではありません。たとえ後方からになっても、エニフSのように末脚を繰り出すことができ、長い直線を利しての追い込みもできそうです。一方で、想定のようにドリームキラリを突きながらになった場合、ワンペースでの先行が予想されます。前回は、スタート直後こそ競り合ったものの、その後は12秒後半までラップが落ちてしっかりと脚が溜まるレース展開。今回それが覆ると、コロッと崩れる可能性もあるかもしれません。しかし、陣営がここを最後に年内休養を発表しているように、メイチの仕上げでくることはたしかで、切ることはできないでしょう。

 

スウィングビートに関しては、前回大外枠、緩いラップと恵まれないなかで昇級戦を3着と奮闘。府中では全4勝を挙げるなど(4,1,1,2)と出色の成績を残しており、軽視できない存在になりそうです。そして、なにより鞍上が田辺騎手です(真顔)。

 

買い目としては、◎が穴目なのでそこの単複、人気の上下を問わずワイドを流す、といった感じでしょうか。混戦が予想されるので、金額は抑え目が良さそうです。

 

おまけ:デイリー杯2歳S

 

ペールエール(牡2・デムーロ

 

鞍上、そして無敗ということからサクセッションも人気を集めそうですが、本命はこちら。前走は中団で立ち回り、直線半ばで先頭に立って押し切るか、というところを勝ち馬(ウーマンズハート)の末脚に刈り取られてしまいました。しかし器用な立ち回りで末脚を伸ばした内容は出色もので、3着、4着馬はともに続く重賞でも好走を見せています。サクセッションの相手関係が楽だったのと比較しても、オッズが同じ、ないしは劣るのであれば美味しいのではないでしょうか。

 

◯インザムード(牡2・田中健

 

前走は、開催全体の新馬戦でも見栄えのする時計で快勝。好位をとると直線では後続をしっかりと突き放して初戦を飾りました。勝ち時計は2週前のライティアを上回るもので、単純比較はできませんがパフォーマンスとしては及第点。鞍上の田中健騎手は、想定段階では2勝馬・ゼンノジャスタに騎乗予定でしたが、回避して無事回ってきた1頭、かつ新馬から乗るノーザンファーム馬ということで、みすみす逃すような騎乗にはならないでしょう。直前の追い切りは前走同様軽いものでしたが、調整としては予定通りの様子。祖母・フサイチパンドラの名も光ります。並みいる評判馬を出し抜いて、凱歌を上げることはできるでしょうか。

 

△サクセッション、ライティア

 

 近親馬やオープンでのパフォーマンスから、この2頭も当然候補に入ってくるでしょう。上記2頭に重い印を打つこととなりましたが、ともに十分制覇圏内にいる馬と言ます。

 

買い目は◎と◯の馬連、ワイドあたりで、△馬が気にならないように買いたいところですね。